10月29日。世界遺産のアルブラ線で世界最長の列車走行の記録樹立
スイス鉄道175周年を祝う2022年。約130年の歴史を誇るレーティッシュ鉄道が、世界遺産に認定されたアルブラ線で、2022年10月29日にチャレンジした「世界最長の旅客列車走行」は美しい秋空のもと無事成功し、ギネス公式記録に認定され、世界の鉄道史に新たな記録を刻みました。
世紀のチャレンジの舞台となったのは世界遺産に認定されているアルブラ線。約120年前に険しい峡谷が続く山間を石橋やトンネル、ループを駆使して驚きの鉄道技術で敷設し、沿線の景観とともに変わらず受け継いできた世界遺産の鉄道のハイライト区間を、自由に列車を連結できる最新車両「カプリコーン」を100両(4両X25編成)つなぎ、全長1910メートルの「世界最長の旅客列車」が走りました。
約2キロメートルの列車が運行するのは、高低差789.4メートル、起伏のある山間の曲がりくねったルートです。アルブラトンネルの手前のプレダ駅からベルギューン駅まで、いくつものトンネルや石橋を通り、標高を調整していく車窓から同じ村や谷の風景が右に左にと繰り返しみえてくる区間を抜け、フィリズールから有名なランドヴァッサー橋を通り、アルヴァノイ駅までの24930メートルの距離を、時速30~35 kmでゆっくりと進んでいきます。
これほど長い旅客列車の運行は世界初の試みです。さらに舞台となるアルブラ線は切り立った峡谷が続く山間のルートで、多数のトンネル、高架橋を越える狭軌の山岳鉄道なので、今回のチャレンジには克服しなければならない、多くの技術的な課題が山積みでした。総重量が約2990トンとなる重さの記録破りの列車の制御、同時運転のための特別なソフトウェアの開発と導入、架線の過電圧への対策などに取り組み、技術的な挑戦と安全保証のテストを過去数ヶ月にわたっておこない、ようやく実現の運びとなりました。
2022年10月29日午後2時20分にプレダを出発し、前人未到の記録へ挑戦した列車はランドヴァッサー高架橋をこえて、午後3 時30分過ぎアルヴァノイ駅に到着。世界記録の成功は、ギネス・ワールドレコード GUINNESS WORLD RECORDS™によって現場で公式に認定されました。
「スイスは他に類を見ない鉄道の国です。今年、スイスの鉄道は 175 周年を迎えます。この世界記録への挑戦により、レーティッシュ鉄道とパートナーは、かつてない先駆的な偉業を達成するために自分たちの役割を果たしたいと考えています。」とレーティッシュ鉄道代表のレナート・ファスチアーティ氏が語っていたように、今回の世界記録チャレンジは、スイスの鉄道の歴史と技術、山岳鉄道のパイオニアであるレーティッシュ鉄道の歴史遺産と未来へ続く先駆的な偉業を可視化するものとなるでしょう。
Official world record attempt - Rhaetian Railway RhB
世界遺産「レーティッシュ鉄道アルブラ線/ベルニナ線と周辺の景観」の情報
ベルギューンの情報
ランドヴァッサー橋の情報