クリュ・デュ・ヴァン
Overview
Intro
ヌーシャテル湖の西に長く広がるトラヴェール谷奥、フランスとスイスにまたがるジュラ山脈の麓にある壮大な岩の絶景スポット。数百万年の時をかけてこの地を覆っていた氷河の消滅とともに半円形に削りとられた幅約1400m、深さ約200mにおよぶ巨大な岩の圏谷(カール)で、高さ約160mをこえる切り立った断崖が深い谷を囲むようにそびえ立つ光景は圧巻。大自然がつくった円形劇場、スイスのグランドキャニオンともいわれています。一帯は自然保護区で希少なアルプスの動植物の宝庫。アルプス山脈、ジュラ山脈、隣国フランスまで見渡す360度の大パノラマが広がっています。
■クリュ・デュ・ヴァンの概要
氷河の後退にともない氷と水の浸食によって形成された大自然の絶景。全長1400メートルに及ぶ半円形の断崖が、手つかずの自然が残るアリューズ渓谷 Gorges de l’Areuseを見下ろすようにそびえています。印象的な断崖を構成する岩石は、今から1億6000万年から1億5000万年前にかけて形成されたもの。当時この地はテチス海(古代の地中海)と呼ばれる暖かく浅い海で、サンゴや貝類などの生物が生息しており、それらの遺骸が海底に堆積して石灰質の地層が形成されました。その後、アルプスの隆起によるジュラ山脈の誕生から、氷に覆われた氷河期を経て、約1万8000年前、気候が温暖化して氷が溶けるにつれて、幅1キロメートル以上、高さ200メートルの断崖に囲まれた「氷河圏谷(カール)」と呼ばれる窪地が誕生。最も古い岩石は泥灰岩(マール)ですが、より新しい岩石は高さ約150〜160mに及ぶ純粋な石灰岩で構成されており、”ジュラシック(ジュラ紀)”の名前の由来となった恐竜時代の石灰岩層をみることできる地質学的にも貴重なスポットです。
混交林がヌーシャテル州とヴォー州の州境にまたがる約25キロ平方メートルの自然保護地域には、シャモア(カモシカの一種)、アイベックス(アルプス山羊)、リンクス(オオヤマネコ)などの野生動物や、氷河時代に伝播してきた北極に由来する種のほか多様な高山植物や木々が生育しています。地球の歴史がつまった石灰岩層が続く壮麗な岩壁はスイスで最も印象的な自然景観のひとつであり、アルプスからジュラ、フランスまで見渡すパノラマビューとあわせて、世界中から多くの人々を魅了しています。
美しい森、渓谷、川に囲まれた周辺には魅力的なハイキングコースがそろっており、1年を通して常に4度の温度が保たれている清水が古代の地層からわき出してくる泉「フォンテーヌ・フロワド(冷たい泉)Fontaine froide」など神秘的な魅力にあふれています。
■観光ポイント・主な見どころ
「レストラン・デュ・ソリア」からの展望ポイント
車またはバスでアクセスできる「レストラン・デュ・ソリア Restaurant du Soliat」から数分歩けば、岩の円形劇場といわれる絶景「クリュ・デュ・ヴァン」に到着。目の前にはジュラ山脈とアルプス山脈、その間にのびるミッテルラント(スイスプラトー)と呼ばれる中央平原が広がっています。天気の良い日には、フレンチアルプスのモンブランや、スイスアルプスの名山アイガーまで見渡せます。早朝や夕方には、運が良ければ岩場の縁でアイベックスやシャモアの姿を目にすることができるかもしれません。- Check:駐車スペースに限りがあるため、できるだけ公共バスを利用しましょう
- Point :春から秋にかけてが最適シーズン。冬は立ち入りできない道があります
ノワレーグ発着の周回ハイキング(所要時間:4~5時間)
クリュ・デュ・ヴァンの玄関口ともいわれるトラヴェール谷の小さな村ノワレーグ Noiraigueから出発。「サンティエ・デ・カトルズ・コントゥール(14カーブの道)Sentier des 14 Contours」と名付けられた、クリュ・デュ・ヴァンまでの標高差600mを連続する14ヶ所の急カーブをジグザグにのぼっていくかなりタフな山登りコースです。カーブを曲がるごとに標高があがっていき、がんばって頂上に到着すると、目の前に、大自然がつくりあげた円形劇場のような絶景が広がるという感動的なハイキングです。帰りは逆に600mの道を下って村へ降りていきます。- Check:登りは急勾配で上級者向けなので山歩き装備(シューズやストック)が必要
- Point :朝は人が少なく、光も写真撮影に最適です
クリュ・デュ・ヴァンの下を散策(所要時間:40分/2時間30分)
ダイナミックな断崖絶壁のすぐ下に広がる自然散策路。緑豊かな美しい森や草原、台地を歩く簡単ハイキングで、崖の上から見下ろすのではなく、下から圧倒的なスケールで見上げることができます。出発点となるのはクリュ・デュ・ヴァンの壮大な断崖絶壁のふもとに佇む歴史的な山荘レストラン「フェルム・ロベールFerme Robert」から近い駐車場。この歩きやすいコースでは、ジュラ地方特有の植物、岩石の地層などがラクに楽しめます。断崖の真下に広がる森は、上からの日陰になりやすく湿気が適度に保たれるため、独自の微気候(マイクロクライメイト)が生まれています。そのため、このルート沿いにはジュラ山脈特有の珍しい高山植物や豊かな苔、シダ植物が群生しており、植物観察に最高の環境です。
また真下から断崖を見上げてみると、何層にもきれいに重なった石灰岩の地層もみえるでしょう。数億年かけて海底の堆積物が積み重なり、それがジュラ山脈の隆起や氷河の浸食によって削られてできた、ダイナミックな地球の歴史を足元から実感できます。山荘の近くには、「フォンテーヌ・フロワド(冷たい泉)Fontaine froide」と呼ばれる湧き水スポットがあります。水温は、年間を通じて常に約4°Cに保たれており、かつてこの地の断崖に氷河が残っていた名残とも言われています。
山荘のそばにある無料駐車場まで車でいける場合は、そこから約30〜40分の散策ですが、山荘までの公共交通機関(バス)がないので、ノワレーグ Noiraigueの駅から歩くと約50分のハイキングです。往復で約2時間のハイキングが追加となります。
駅からは美しい林道やぶどう畑など自然豊かな道を歩く、緩やかな上り坂の道なので、ハイキングというより心地よいウォーキング。山荘レストランでは、トラヴェール谷の名物である薬草酒アブサンを使った料理やフォンデュ、地元のキノコ(アミガサタケなど)を使った伝統的な山の料理が楽しめます。一旦、山荘まで歩いて、ランチかお茶でも楽しんで、クリュ・デュ・ヴァンのふもとを歩く散策路(約30分)を楽しんでみるのが良いでしょう。
- Check:自然散策路には一部不整地があるため、歩きやすい靴がおすすめ
- Point :双眼鏡を持参して迫力ある断崖や野生動物などを観察してみましょう
概要
| シーズン |
5月 - 10月
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|---|---|
| バリアフリー情報 |
バリアフリーではない
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地図
住所
Jura & Drei-Seen-Land
2001
Neuchâtel
スイス