Intro

さまざまな伝統が息づくスイス北東部アッペンツェル地方発祥の独特なハーブの風味豊かなスパイシーなチーズ。700年以上の歴史を持ち、秘伝の調合で受け継がれてきたアルプスのハーブを使った調味液を使って熟成させるなど、周辺の村の職人たちが昔ながらの手法を守りながら製造しています。

概要・説明

伝統の製法を受け継ぐチーズ

アッペンツェラー®チーズは、発祥の地であるアッペンツェル地方の地名から名付けられたチーズです。中世の頃から今も変わらない製法を受け継ぎ、センティス山周辺の牧場から供給される生乳で、アッペンツェル・アウサーローデン準州の一部、そしてザンクト・ガレン州とトゥールガウ州の一部にある約40軒の村の酪農場で製造されています。極めて限られた地域でのみ製造されるという特徴と独特なスパイシーな風味で、他に類を見ない個性的なチーズです。通常のチーズは塩水につけて熟成させますが、アッペンツェラーは、熟成時に秘伝のハーブ液を使います。それぞれのチーズ職人の家に受け継がれてきた”スルツSulz”というアルプスのハーブや塩、スパイス、白ワインなど独特の割合で調合されたハーブ液にチーズをひたし、3〜8ヶ月の熟成期間もまめに磨くといった伝統の製法を守っています。

中世からの歴史を誇るチーズ

アッペンツェル地方でのチーズづくりの歴史は古く、約12世紀のザンクト・ガレン修道院の支払い記録に残っています。当時、アッペンツェル地方から修道院への支払いはチーズが一般的で、中世後期には年間5,000個以上のチーズが納められていました。ザンクト・ガレン修道院への納品は12世紀から20世紀初頭まで継続されており、酪農家、チーズ製造者のほか、チーズを山から谷、修道院まで運ぶ運搬業者もアッペンツェルチーズ関連で生計たてていました。

種類豊富で味わい豊かなチーズ

濃厚な風味を持つチーズ「アッペンツェラー」は、生乳から作られるセミハードチーズです。約3~8ヶ月の熟成期間中に秘伝のハーブ液を何度も擦り込むことで、比類のない風味を醸し出すことで知られています。7kgのチーズを作るには、約80リットルの牛乳が必要。直径は直径30~33cm、重さ6~8kg。「アッペンツェラーチーズ」という名称は、法律に基づく原産地保護呼称AOPではなく、アッペンツェルに拠点を置くアッペンツェラーチーズ協会が取得・管理する団体商標です。かつてはハーブを配合した調味液”スルツSulz”の調合は、各チーズ職人の家で異なる秘伝のレシピが受け継がれてきましたが、商標登録取得にあたり、アッペンツェラーチーズ協会で統一した調合と製法でつくられています。

現在、熟成度などによっていくつかの商品に分かれています。3~4ヶ月熟成された「アッペンツェラー® シルバーラベル Appenzeller® Silver Label」、4~6ヶ月の長めの熟成期間により生まれる力強い風味が特徴の「アッペンツェラー・ゴールドラベル Appenzeller® Gold Label」、厳格な基準を満たした最高のチーズを少なくとも6ヶ月という長期熟成させることで非常に風味豊かで力強い味わいが生まれる逸品「アッペンツェラー® ブラックラベル Appenzeller® Black Label」、さらに9ヶ月以上という長い熟成期間を経て誕生する特選ハードチーズ「アッペンツェラー® パープルラベル Appenzeller® Purple Label」。また昔のチーズに近い低脂肪乳を使った「アッペンツェラー® ブラウンラベル Appenzeller® Brown Label」や有機製法でつくられた「Appenzeller® Organic Green Label アッペンツェラー®オーガニックグリーンラベル」もあります。

チーズ工房・工場を訪ねる

アッペンツェラー・シャウケーゼライ(チーズセンター)
Appenzeller Schaukäserei

美しい田園風景が広がるアッペンツェル地方のシュタイン村にあるチーズセンター。スマートフォンでの多言語ガイダンス(日本語あり)を使ったインタラクティブな展示を通してアッペンツェル・チーズのことを学ぶことができます。また10人以上の団体なら、チーズづくり見学やチーズ試食などさまざまな体験コースを楽しむことができます(要予約)。またチーズやグッズを購入できるショップ、チーズ料理や郷土料理が楽しめるレストランも併設されています。

▶︎アッペンツェラー・シャウケーゼライ(チーズセンター)の情報