シルス(エンガディン)
Intro
オーバーエンガディン地方にあり、ユリア峠とマローヤ峠の間、シルヴァプラーナ湖とシルス湖に挟まれた村。湖をはさみバゼリア BaselgiaとマリアMariaという3つの地区に分かれています。その神秘的な美しさに、多くの芸術家や思想家が魅了された土地として知られています。
観光地の紹介
鏡のように澄んだ湖、アルプスの山々と谷が織り成す美しい風景はまさに日常とはかけ離れた別世界。レルヒ(西洋カラマツ)が色づく秋の絶景はとくに感動的です。トーマス・マン、ヘルマン・ヘッセなどの文人や芸術家たちが、インスピレーションや安らぎを求め、この地を訪れています。ニーチェが、晩年をシルス・マリアで過ごし、数多くの重要な作品を着想したことでも有名。現在、彼の滞在していた家は記念館として公開されています。
そのほか、湖が続く谷を見下ろす絶景が楽しめるフルチェラス展望台へロープウェイが結んでいます。また、イタリアとの国境にあたるフェクス氷河が奥にあるフェックス谷のハイキングもおすすめ。車の乗り入れ禁止地区で、まるで時がとまったように静かな谷で、春から夏には花々であふれ、秋には周りを囲むカラマツが黄葉して、冬には雪で一面の銀世界となります。谷へは馬車の定期便も運行しているので、谷の行き帰りでハイキングと馬車を組み合わせてみても良いでしょう。