シェーフル(羊の牧くだり)
アレッチ氷河を真下に臨む山上のベラルプでは、9月の最初の土曜日に有名なひつじ祭りを開催します。秋の伝統行事としてアルプス各地で開催される牛たちが山の牧草地からおりてくるパレード「牧くだり」のひつじ版です。アレッチ谷の山上で夏を過ごした羊たちが、谷へと下ってきます。
スイスアルプス最大・最長のアレッチ氷河の舌端にあたる部分の上、ベラルプBelalpでは、夏の終わりに、羊飼いたちがアルプスの山上の牧草地から谷へ下りてくる羊の「牧くだり」がおこなわれます。ポストバスでアクセスできるブラッテンからロープウェイでベラルプへ。美しいアルプスの山々と氷河が広がる絶景スポットで、一帯は世界自然遺産「スイスアルプス ユングフラウ - アレッチ」の登録エリアです。
ベラルプのロープウェイ駅から、山上のテラスのようなルートを約20-30分のハイキング。途中、このヴァレー地方の独特の白黒ヤギ「ヴァリサー・シュヴァルツハルツィーゲ Wallser Schwarzhalsziege(ヴァレーの黒首ヤギ)」も見ることができます。真下にアレッチ氷河の末端(舌端)、正面に、「ヴィラ・カッセル」のあるリーダーフルカ、モースフルー展望台、ホーフルー展望台、奥にベットマーホルン展望台もみえるアレッチボルド台地 Aletschbordがメイン会場。山岳ホテル「ホテル・ベラルプ Hotel Belalp」があり、ランチやドリンクをテラス席で楽しんだり、臨時でオープンする露店で焼きソーセージやドリンクなどを買って食べたり、お祭りムードです。
この祭りの主役たちは、石の多いアルプスの牧草地に適応しており、中世の頃からオーバーヴァリス地方(ヴァレー州高地)の山岳地方に放牧されている「ヴァリサー・シュヴァルツナーゼンシャーフ(ヴァレー・ブラックノーズ)」。ヴァレーの黒い鼻の羊という名前の通り、黒い顔、モコモコした長い毛、くるっとカールしたツノと、靴下を履いているように黒い足元という独特の愛らしい羊です。
羊飼いたちが、さらに高度の高い山上から羊たちを追いながら、険しい崖の道を降りてきます。すでに多くの観客たちが集合地である、山のチャペルがあるホテル前の草原で、各々場所どりをして待ち、次々とおりてく羊たちに歓声を上げて温かく迎えていきます。
夕暮れ時に、羊たちはレンガ造りの羊小屋「フェリッハ Färricha」へと連れて行かれます。来場者たちは、ホテルで用意された美味しい郷土料理と豊かな音楽を楽しむことができます。そして、夕方にゆったりとしたダンスで一日が締めくくられます。
翌日の日曜には、羊の毛刈りが行われたり、伝統的な集会場「リュースガ Lüsga」でパンとチーズを添えたボリュームたっぷりのスープを楽しむことができます。
開催日:9月の第1土曜日
場所:ベラルプBelalp
会場:アレッチボルド台地 Aletschbord(ホテル・ベラルプ前)